松田事務所の荒木です。実はこの春から合気道を習い始めました。
合気道はずっと習いたいと思っていて、子どもが出来たら一緒に習う!というのが夢でした。
子どもが親の言う事をすんなり聞いてくれている6歳くらいの内から習い始めておきたかったのですが、コロナが流行り出したこともあり、感染するリスクを考えて仕方なく数年間様子を見ることにしました。
そして、コロナがだいぶ落ち着いてきているこのタイミングで、ついに道場の門を叩きました。
元々合気道に何の興味も関心も無い上に、既に少々生意気に育ってしまっている小学校3年生の息子は、体験の申込みをした後も、面倒くさい~とかダルイ~とか、ブチブチ文句を言っていました。
このままでは体験会にすら行かなくなる、という最悪のパターンもあり得ます。そこで、合気道がどれだけスゴイのかを息子に伝えてみることにしました。
手始めに、通いたい道場系列のコラム等からザっと調べてみますと、
まず、合気道は『勝ち負け』や『優劣』を競わない、というところに最大の特徴があるとのこと。今はまだのほほんとしている小学校3年生の息子ではありますが、今後は学校内でも、社会でも、他者と競争する世界が彼を待ち受けています。そんな中にあって、「誰とも競わなくていい場」があり、その場に身を置くこともできる、ということはきっといつか彼にとっての『救い』になるはずです。ということで、この特徴はめちゃめちゃアリです!
また、どうして合気道は『勝ち負け』や『優劣』を競わないのか、については、「道場で合気道を稽古するのは、自分の潜在能力を最大化する方法を会得するため」で、「誰かに勝った」とか「誰かより上手い」ということに心が満足してしまう(心が囚われてしまう)と、自分の中にある力を引き出す妨げになるからと。
では、どうすれば自分の潜在能力が最大化できるのか、ですが、それについての答えはなく、それを自分で考え、試す「実験室」が道場、ということのようです。
更に、合気道は、激しい動きを呼吸によって律し、動きながら一種の瞑想状態=トランス状態に入ったりもすることから、ヨーロッパでは「動く禅」とも呼ばれている。ということですので、稽古しながら坐禅体験もできるなんて、ほんと最高です!
・・・といった内容の事を熱く語る僕の熱意だけは伝わったと思われ(多分…)、体験会には無事2人揃って参加することができました。
体験会に行く前は、こっちは全くの素人なので、皆が本格的に稽古している横で、基本的な型を教えてもらったりするんだろうな、くらいに軽く考えていましたが・・・・全然違いました。
全くの素人とかそんな事は一切関係なく、道場では皆が同じ動きをする、ということで(うちの道場だけかもしれませんが)、いきなりのフル参加です。
合気道は、誰かとペアを組んでの型稽古となりますが、先生が皆の前で型の見本を披露した後は、誰か(基本的にはたまたま隣にいた人など)とペアを組んでの稽古開始です。が、これが難しいのなんのって・・・というか、一度見ただけでは覚えられません!て。
稽古が終わった後、思わず先生に「動きが全く頭に入ってきません・・・」「体も動きません・・・」と、泣き言を言っている僕がいました。来る前はやる気満々で、意欲も漲っていましたが、終わった後はもうこの体験だけで止めちゃってもいいかな、くらいの気持ちにまで落ちていました。
そして、息子もきっと同じ気持ちだろうな、ま、それならそれで息子が嫌がっているということを理由に止めればいいか、と思いながら「どうやった?」って聞いてみたら、「めっちゃ面白かった!また来たい!」って満面の笑みで言われ、目が点に・・・。
でもまぁ、息子のこの言葉のおかげで続けてみようと思えて今に至っているわけですし、良かったです。まだ基礎的な型すらきちんと覚えられていないので毎回四苦八苦していますが、でも、稽古が終わった後はめちゃめちゃ気持ちいいです。
普段使っていない身体を目一杯動かす、ということでの気持ち良さもありますが、1時間10分もの間、とにかく先生の動きをひたすら目で追う、組んでくれているペアの動き・呼吸に集中する、といったようなことに全神経を傾けていますので、この時間だけは頭の中が完全なオフ状態になっている、ということもあるのかもしれません。
合気道を習う前は、起きている時だけじゃなく寝ている間ですら仕事のことが頭から離れず、常にオン状態というのが日常でしたから、例えほんのわずかでもオフになる時間ができたことで、頭の中がリフレッシュされ、それが気持ち良さに繋がっている・・・ような気がしています。
合気道は、何歳になっても続けられます(先生の師匠は94歳で現役)。また、自分のペースで通えますので、今は月に2回ですが、これが年に2回となってもいいわけですし、そういう意味ではずっと続けていける習い事かなと思います。
そしていつか、自分の中にある(はずの)潜在能力というものをほんの少しでも垣間見ることができたら・・・言う事ナシです!